奨励賞受賞者」カテゴリーアーカイブ

令和2年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
学部枠2名・大学院前期課程(修士)枠2名、大学院後期課程(博士)枠2名/各所属機関

受賞者:

(順不同)

金城学院大学

土に還る椅子~環境に配慮した椅子の新しいカタチ~
加藤 友梨,西森 碧泉(生活環境学部 環境デザイン学科 空間デザインコース)
推薦者:弓立順子
今回の作品は日本古来からの「壁土」に着目し、これまでつくられることのなかった屋外用ベンチの制作を試みた。単にデザインしてつくるのではなく、壁土の力学特性に関する実験を試み、物質的性質を確認し、その結果を制作へとつなげていった点を評価する。地球環境保全の観点から更に「土壁」の有効利用が研究される事を望む。

椙山女学園大学

車椅子クッションの厚みに関する研究
小林 千華,高橋 弥玖,古河 恋帆(生活科学部 生活環境デザイン学科 )
推薦者:滝本成人
一般的にクッション材は厚くすると座り心地は良くなると考えがちであるが、車椅子の場合は厚くすると操作性に問題が出る。

北陸先端科学技術大学院大学

デザインと共創に関する文献研究
西野 涼子(先端科学技術研究科 )
推薦者:永井由佳里
デザインに代表される人間の共創活動について、様々な分野で研究が行われてきたが、体系化が十分に行われてこなかったことの理由として、分野によって研究アプローチが異なることや、学術誌等で発表された研究論文を総括的に検討することが困難であった点が挙げられる。本研究は、その問題を克服し、多様な研究アプローチによる先行研究の知見、および、デザイン学を中心に幅広い分野の共創を対象にテキスト分析による工学的手法を導入し、体系化することに成功した、画期的研究である。
Effects of Personal Working Environment Design
Zhao Jing(先端科学技術研究科 )
推薦者:永井由佳里
コロナ禍により世界中の学生たちが大学等への通学を制限され、自宅等での学修を余儀なくされた。本研究は、自宅での学習や課題制作等を行うためにどのような室内環境が望ましいかを調査し、より良い空間の設計に貢献することを目的としている。qーメソッドを用いた調査の結果、明るさや自然観が心理的な影響を及ぼし、学修活動を促進する効果があることが検証された。
Development of Enterprise Message Management
LIN Yung Yu(先端科学技術研究科 )
推薦者:永井由佳里
ビジネス場面で頻繁に用いられているメッセージや電子メールのスマートな処理システムを構築し、実装により効率化の向上を検証した研究である。デザイン科学のアプローチを主軸とした研究開発マネジメントを導入したことで、人間の視覚特性に基づく独創的なシステムのデザインに成功しており、実際の企業活動で使用される実用的で利便性の高い技術を開発した。
Study on User Requirements Extraction and Cultural Attributes for Product Design
Kieu Que Anh(先端科学技術研究科 )
推薦者:永井由佳里
インターネット上で広く普及している製品レビューのデータを解析し、トップレビューに共通する製品特徴を抽出するとともに、AIによる傾向解釈を行う手法で、デザイナーへの支援方法を提案し、実装した。アジア圏を中心とした文化的背景の違いがプロダクトデザインに対するオピニオンに影響することを突き止め、デザインへのヒントとして活用できる方法を検討した。

名古屋市立大学

平均顔効果を活用した、 定番となり得る自動車プロポーションの研究
髙橋 快勢(芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科 )
推薦者:影山友章
自動車のヘッドライト,グリル,フォグランプ等の関係性を人間の顔に見立て,人間の顔の魅力研究を自動車デザインに取り込もうとした着眼点がとてもユニークであった.人間の顔の平均顔効果に見習い,自動車プロポーションの平均化により導き出された最終デザインは,嫌う人が少ない,万人受けすると整ったデザインであることが実証された.自動車エクステリアの魅力研究に関する新しい切り口を生み出した本研究は,評価に値する.
子供のやりたい!を支えるデザイン -園児同士の関わり方をつくる卓-
田中 一鉄(芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科 )
推薦者:加藤大香士
子供は就学前教育を受けることで早くから他人と交流する環境に置かれ、就学前教育を受けない子供と比べて「非認知能力」が高まり、その後の人生により良い影響を与えることがわかっている。田中さんは、複数の園での参与観察をもとに子供達の行動を分析し、幼稚園や保育園の先生方や保護者の方々へのアンケート調査にもとづく認識分析も精力的に行った。他の子供や先生とのコミュニーケーションが園児の非認知能力を高めるのに役立つこと、室内遊びの中で「1人でもできる遊び」の割合が63%を占める調査結果などから、園での室内遊びの際に、園児同士の関わり方が強くなる「卓」のデザインを行った。そして園児の様々な学びと遊びのパターン、園児同士の相互作用を考慮した独自の卓デザインを提案し、1/1モデルを独力で製作した。以上、就学前の子供の学び・遊びに着目し、園での子供たちの体験にフォーカスしたテーマ設定と研究プロセス、ならびに具体的な制作物による提案性を高く評価したため、推薦する。

愛知淑徳大学

VR展示「千夜一夜美術館」
鈴木 絵美里, 佐藤 愛菜, 前田 真帆, 滝澤 美佳, 木下 海, 早川 真由, 村田 弥穂, 荒川 莉乃, 今枝 彩乃, 浅見 奈央子, 加藤 万里奈, 三田 薫, 福島 嵩虎, 佐藤 辰哉(創造表現学部 メディアプロデュース専攻 )
推薦者:阿部卓也
3DでVR空間を構築し、グループ展示のWeb公開を行なった。その際、ゲーミフィケーションとストーリー・ドリブン、つまり謎解きゲーム要素や展示全体を貫く物語性を導入することで、来訪者が作品を隅々まで鑑賞したくなる動機づけを設計した。情報発信や広報手段としての応用可能性と、既存のサービスを柔軟に組み合わせてアイデアを実現させるブリコラージュ的な制作姿勢を評価した。

長岡造形大学

日本酒の新たな魅力に繋がるマテリアリティの検討
軍司 円(長岡造形大学大学院造形研究科 イノベーションデザイン領域 )
推薦者:板垣順平
推薦対象者である軍司円(以下,対象者と記載)は,若者の日本酒離れが危惧されるなかで,従来のような日本酒のネガティブな側面を捉えその解決策や提案を試みるのではなく,自ら日本酒を好む若者に着目し,新しい日本酒の魅力を提示することを目的として研究を行っている。また,対象者は,長岡造形大学大学院で研究に取り組みながら,長岡市の地域おこし協力隊員として,日本酒の特産振興につながるような取り組みを市内の酒蔵と一緒に取り組んでいる。このように,対象者の研究と実践を行き来する活動は,日本酒のPRや魅力発信だけでなく,市内の酒蔵へのエンパワーメント効果にもつながるものであり,地元のメディアにも取り上げられ,市民からも一定の評価を得ている。以上のことから対象者を奨励賞に推薦する。

名古屋工業大学

for Mothers
小篠 佑佳(工学部 社会工学科 建築・デザイン分野)
推薦者:伊藤孝紀
コロナ禍のため、女性の働き方が変わる状況に合わせて、きめ細やかに配慮したインテリアデザインと仕組みを提案している。子育ての支援と母親の女性としての生き甲斐の両側面をサポートしたデザイン表現を高く評価した。今後の働き方改革と男女共同参画社会に一石を投じる作品である。
触覚絵本
村上 香彩(工学部 社会工学科 建築・デザイン分野)
推薦者:伊藤孝紀
子どもの教育の過程で、五感への刺激や触発に効果があるデザインを提案している。一見すると絵本のようにも見えるが、その中には、視覚と触覚と通して創造力を掻き立てる仕掛けが随所に施されている。子ども自らが描き、物語を連想するといった能動的な効果も加味されている点も含め、総合的に評価した。

福井工業大学

169 peace SDGsを学べる積み木パズルとワークショップの提案
元田 咲帆(環境情報学部   デザイン学科 都市デザインコース)
推薦者:川島洋一,西尾浩一,三寺潤
遊びながらSDGsを学ぶ積み木の制作。遊び方には3つのステップがあり、小学生から大人まで予備知識に合わせ楽しめる。3ステップ目は、積み木でできた偶然の形態からディスカッションを通しSDGsの可能性を追求する企画力を評価した。
UD CHESS だれもが遊べるチェスの提案
中田 優里菜(環境情報学部   デザイン学科 都市デザインコース)
推薦者:川島洋一,西尾浩一,三寺潤
ユニバーサルデザインによるチェスの制作。駒を動かせる方向を示す造形を施し、動かし方がわからない初心者や視覚障害者が、一緒に遊べることを目指した。コンセプトの企画力に加え、ミニマルな形態を追求した造形力も評価できる。
A Study on Expression of Sense of Being Alive for Product
Ong-on Witthayathada(工学研究科   社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:川島洋一,西尾浩一,三寺潤
急速にAI化が進む社会の中で今後のプロダクトデザインの表現要素として生命感表現を取り上げた。光の点滅、音、形態変化の3つ表現について生き物のように感じられるにはどのような特性が必要であるのかを示した。また、プロトタイプを制作し表現がどのように活用できるかについて考察した。これからの新しいデザイン表現の一つの考え方を示した研究として評価した。
観光まちづくりを実現するための「めぐりのデザイン」の提案
山本 康介(工学研究科   社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:川島洋一,西尾浩一,三寺潤
サインやマップ等の「観光ツール」を通して、まち歩きの観光を誘発させることを目的とした制作。悉皆調査を踏まえた上でデザイン検討と設置、そしてフィードバック調査を行っている。グラフィックデザインだけでなく、まちづくりの領域で求められる専門性を含めて検討した点が評価できる。(アーバンデザインセンター坂井:受託研究)

名古屋学芸大学

自宅でバーティング練習できるソフトボールセット
舟橋 菜生(メディア造形研究科 デザイン学科 プロダクトデザイン領域)
推薦者:黄ロビン
綿密な調査・試作・再調査・修正のサイクルでを経て、実現可能性の高い斬新なソフトボールの練習道具を提案。高校時代の経験に基づいて、現役選手の取材・調査・試用・再試用・再々試用を繰り返して、十分なユーザービリティ検証で確認したデザイン案である。
就職活動用の女性靴
田中 健太郎(メディア造形研究科 デザイン学科 プロダクトデザイン領域)
推薦者:黄ロビン
デザイン途中、自ら靴作りに必要相関知識と制作技術を独学し、多重な失敗を踏まえて、まとめたデザイン提案である。靴従来の運動性・機能性と、良い印象作りを両立する修飾活動女性専用靴のデザインは難しい研究で、この探究心と執念心を評価したい。

愛知産業大学

構造を楽しむ建造物、フィールド等の3DCG制作/密かに佇む研究施設
岡安 諒也(造形学部 デザイン学科)
推薦者:佐々木尚孝
ゲームやアニメで利用できるフル3次元CGによるシーン創作を行った。建築物と内装、設備や家具などの表現だけでなく背景や周囲の自然環境や天候も加えて、モデリングやマッピング、質感や照明、さらにはアニメーションが可能な動作表現をも含めて3次元データとして活用可能とした点が評価できる。  個々の要素のカタログ化は今後の課題だが、様々な用途に利用できる可能性があり推薦する。

以上

令和元年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
学部枠2名・大学院前期課程(修士)枠2名、大学院後期課程(博士)枠2名/各所属機関

受賞者:

(順不同)

椙山女学園大学

心理評価と体圧分布を用いた車椅子クッションの座り心地予測に関する研究
大羽美宇(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
クッション材の素材の違いからおこる、体圧分布と心理評価の関係を、重回帰分析を用いて定量的に分析し指標化を行った。学術的価値を評価し推薦した。
車椅子マップ 観光地におけるマップ制作
家崎紗依、小川紗英、渡辺実涼(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
自走式車椅子と介助式車椅子の走行の違いを、実走実験を行いマップに表現した。また携帯性を考え、ミウラ折り・招待状折り・蛇折り・90度折り・180度折りなどを取り入れ、楽しめるマップを制作した。作品としての完成度の高さを評価し推薦した。

金城学院大学

into one ~一人暮らしの女性のための家具~
眞金 遙(生活環境学部 環境デザイン学科 空間デザインコース)
推薦者:弓立 順子
20代一人暮らしの女性をターゲットとし、その暮らしを調査した上で、女性特有の持ち物などを効率的に収納できる家具を設計・制作した。単なるアイデアだけにとどまらず実際の制作過程に於いて使用される材質をはじめ、金物や照明、ガラスなど詳細設計まで取り組むことができた。

名古屋学芸大学

名古屋城外堀交流
道前知佳(メディア造形学部 デザイン学科 空間デザインコース)
推薦者:中西正明
ニューヨークハイラインの地下版。かつて名鉄電車が走っていた名古屋城外堀の底をインバウンド交流の場とし、無機的な名古屋の街並みに例外的な風情のある清水橋の再開発を中心とした点が評価できる
リラックスできる棚
山本悠真(メディア造形学部 デザイン学科 空間デザインコース)
推薦者:中西正明
仕切りの移動で変化できる棚の下から椅子が出てくるという柔軟な発想と、スケジュールを遵守して制作した姿勢が評価できる。
自動運転がもたらす、バイクの新たな楽しみ
神谷啓士郎(メディア造形研究科)
推薦者:黄ロビン
本論ではモーターサイクルにおける技術の側面(自動運転)と感性の側面(楽しみ)などの基礎的考察に基づき、現在ライフスタイルのアウトドアブームに着目して、自動運転技術を使用する新たなバイクの楽しみ方を提案する研究であった。
撮影者のまなざし〜写真撮影の動機となった対象の研究
樋口誠也(メディア造形研究科)
推薦者:黄ロビン
写真を撮るという行為について、自身が見たい画像(イメージ)へと変換する欲求が根源にあることが語られ、それにも関わらず、その欲求が絵画や写真における「フレーム」としてのヴィジュアリティ(視覚性)に規定されていることを明らかにしていく。その論点自体は、決して目新しいものではないが、自身の写真実践として語られることにより、動機と知覚、認知と記憶などの複雑な関係性を問うものとなっている。研究と作品実践がユニークに結実したものとして高く評価する。

愛知産業大学

3DCGによるカートゥーンテイストを持ったアニメーション制作の研究
小野広喬(造形学部 デザイン学科 ディジタルデザイン)
推薦者:佐々木尚孝
フル3DCGアニメーションを戯画的表現と3次元表現との中間表現で制作し登場するキャラクタの動作やその表現技法において優れており、今後の活躍が期待できる。

名古屋工業大学

動画編集による紙芝居の魅力の変化に関する研究
山口洸貴(社会工学専攻 建築・デザイン分野)
推薦者:須藤正時
2012年にパリ・ユネスコ本部にて「紙芝居文化の会」と「小さな図書館」によって「ヨーロッパ紙芝居会議」が共催された。また同年北米では紙芝居の研究でPh.D.が取得されるなど日本発祥の文化である紙芝居が世界に広がりつつある。 本研究はこのような背景の元に紙芝居を更に魅力的なものとするために5つの紙芝居評価サンプル(ストーリーは同一)を用意し感性評価することで若者が魅力を感じる新しい紙芝居表現に関する研究を行った。 その結果、無編集動画より紙芝居にアニメーション合成することで魅力やわかりやすさを増加することを明らかにした。 動画紙芝居という新しいジャンルの開拓に繋がる可能性を見出した。
オフィス用低座家具の提案
豊福拓歩(工学部 社会工学科 建築・デザイン分野)
推薦者:須藤正時
近年、ワーカー自身が多様化した仕事内容に応じて環境を選ぶことができる働き方として「アクティビティ・ベースド・ワーキング」(ABW)という考えが登場し、多様な空間において様々な姿勢をとる機会が増えた。そのようななか、スツールは全方向から座ることができるため、ミーティングスペースなどに用いられる場合がある。しかし、スツールには背もたれや腰当てがなく上半身が固定されないため、安定して座ることができない。本作品は、スツールと同様に全方向から座ることができるが、一部が変形して腰当てとして機能する椅子である。また、ビーズクッションと異なり、立ち上がった際に元の形へ復元する特徴もある。さらに、これらの機能を実現するための意匠がユニークである。以上より、本作品は機能と意匠について新規性が高いため推薦した。

名古屋市立大学

UXデザイン手法を用いた「撮影」の体験価値の分析及び研究
山木美穂(芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:影山友章
ECサイトやSNS等によるオンラインショッピング市場は、年々拡 大し続けている。また、デジタルファブリケーションの普及により、個人でモノを作ることのハードルが下がってきて いる。これらの背景から、個人作家が自身の作品をネット上で販売する、新しい「クリエイティブ産業」が確立されてきており、山木さん は、この要域における新しいソリューションを生み出した。“個人作家が自宅の一室で作品撮影を行う際、カメラを覗いた状態では光源設 定ができない”という問題点を、UXデザインの手法により導きだした。そして、それらの問題点を解決するプロダクト、「カメラを覗き ながら、遠隔操作で光源調整ができる照明」を生み出した。これらの一連のプロセスが明瞭であり、推薦に値する。
快適で安全な入浴のためのデザイン研究
川島芽衣(芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:加藤大香士
日本では、入浴中の熱中症状による浴槽内死亡事例が多い。特に高齢者の入浴事故は日本特有の社会問題となっている。本研究では、日本特有の文化である入浴習慣を快適・安全に続けられるために必要な入浴中モニタリングシステムがデザインされた。心理学やIoT 技術を活用した次世代型の浴室環境を構築するために、安全な湯温にコントロールされた湯舟において温感を意図的に操作する工夫や、耳体温(深部体温)のモニタリングをしながら出浴を促すしくみを新たに提案した。ユーザの日々の体調変化にまで対応しようとするデザイン提案を高く評価する。
機械学習を用いた看護を必要とする環境における ベッド上動作の認識の試み
茅野洋平(芸術工学研究科 産業イノベーションデザイン専攻)
推薦者:加藤大香士
臨床、介護の現場においてベッドからの転倒などによる治療中の合併症の防⽌や療養環境における安全性の確保は常に課題とされる。超⾼齢化により看護・介護領域での従事者の負担の増加する現在、患者と医療従事者、双⽅の様々な課題解決が求められる医療現場で、IOT やAI を活⽤した健康、医療、介護のパラダイムシフトが求められている。救急看護師でもある茅野さんは、ディープラーニングを⽤いた動作認識技術であるHuman Activity Recognition(HAR)に着目した。看護や介護を必要とする状況において、動作認識技術は、せん妄や病識の低下によるベッドからの転落、点滴やチューブ類の計画外抜去など、医療において⻑年課題となっている問題に対する解決への⽷⼝となる可能性があり、最先端技術を用いたデザイン分野における展開と㍊ても注目に値するものである。

福井工業大学

マナビ TO GO -学びの環境を変える学習支援システムの提案-
吉村研人(環境情報学部 デザイン学科 環境・プロダクトデザインコース)
推薦者:池田岳史
本作品は,主に大学内での使用を想定した収納,作業テーブルの機能を持つ学習支援ワゴンである。収納,移動,グループワークなど,大学生活においての問題点を抽出し,現実的な手法で解決を提案している。
地域資源の映像化における「物語」を介在させた表現手法の研究
高橋紀子(工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
福井県の地域資源を再認識・再発見し,映像により発信することを目的とした研究である。地域をテーマとした国内作品,作家に関する調査,ケーススタディーとしての短編映画制作を通じて得た知見を活かした作品である「Missing」も制作している。
地域資源の再生を目指す活動の記録 -限界集落A43の事例-
松原かおり(工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
福井市美山地区の限界集落において2年間に渡って取材した,「芦炭窯」や「ベジタボーファーム」といった活動の記録を行うとともに,地域資源の再生に向けた広報材料としての映像作品制作に取り組み,表現手法の検討を加えた上で,最終的に「限界集落A43のプロモーション映像」の制作を行っている。

以上

平成30年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
学部枠2名・大学院前期課程(修士)枠2名、大学院後期課程(博士)枠2名/各所属機関

受賞者:

(順不同)

椙山女学園大学

帰巣 -生きものの巣構造を応用したデザイン-
佐橋美帆(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:山下健
生き物の巣に着目し、巣の構造を応用した仮設空間に取り組んだ。構造理解のため、疑似的な素材で生き物の巣を制作し、つくり方の特徴を抽出したのち、人間が入ることのできる大きさの構造物を制作した。適切な素材・工法を検討するため、何度も試作を行い、ビスなど用いずに組立て、分解可能な形態を導き出したことを高く評価した。

金城学院大学

記憶のかたち
安江亜姫奈(生活環境学部 環境デザイン学科)
推薦者:弓立 順子
近年の日本社会の問題である墓や仏壇に対し、変化する現代の生活スタイルに合わせた新たな故人を偲ぶ方法を提案している。記憶にアプローチする香りや手触りの要素を取り入れ、故人を身近に感じ、忙しい現代の生活の中で、静かな心休まる時間を作り出すデザインとなった。

福井工業大学

ハコブハコ ヒト・モノ・ココロを運ぶ
三田村春佳(環境情報学部 デザイン学科 環境・プロダクトデザインコース)
推薦者:池田岳史
本研究は、交通の中でも多くの課題を抱える「物流」に焦点を当あて、物流における?ムダ”を減らすことを研究の大きな目的としている。具体的には、第3セクターとして運行しているえちぜん鉄道を対象とした新しい貨客混載の在り方(システム)とリターナブルボックスの提案、制作を行った。現場に何度も足を運び、ヒアリング調査を重ねて研究にフィードバックしており、最終的には実現可能性が高い提案を行っている。さらに、利用者に理解してもらうためのメディアツール(リーフレットやロゴ等)のデザインも提案しており、その点についても高く評価した。
握る杖 持ち手を中心とした杖の研究
楠大和(大学院工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
杖の握りやすさや使いやすさをモデルの制作と使用感のテストを繰り返すことによって握り手の形状を形成していった。また、手のひらと握り手の接点圧力を測定するなど人間工学的な観点に加え、杖を持つことの安心感や不安、抵抗感など利用者の精神面に踏み込んだ観点をもって開発を行うことでこれまで杖を使わなかった利用者層への普及の可能性を示した。

名古屋学芸大学

素材と素材の音
福田凌也(メディア造形学部 デザイン学科 SDコース)
推薦者:中西正明
ピタゴラ装置風の動作機器を作り、様々な素材と素材が種々の動作でぶつかり合う音を表現した。視覚的にも面白い。
「ファッションにおける脱構築」
鈴木良麻(メディア造形研究科)
推薦者:黄ロビン
ファッション分野で脱構築と呼ばれるデザインの背景や表現手法を、哲学、建築分野の思想や技術と絡めて研究し作品制作を行った。作品では複数の対立軸を設定してデザインに反映させることで、形態操作の根拠を明らかにしている。また、実験的な試みの中にも製品化を意識し、服飾材としての妥当性も吟味している。(文責:内田和邦)
M U S U B I
松井るな(メディア造形学部 デザイン学科 ビジュアルコミュニケーションデザインコース)
推薦者:黄ロビン
 来たる2020年の東京オリンピックに向けて、外国の方々に日本の魅力をアピールすることを狙いに、日本人にとって身近な「おむすび」をテーマに取り上げ、おむすびの歴史、お米づくり、おむすび屋、具材、おむすびの皿まで、その文化について深く研究し、取材し、視覚伝達デザインとしての見せ方を工夫しながら、一冊の本「MUSUBI」にまとめた。さらに今回の東京オリンピックに参加する各国の、おむすびに合う具材をひとつずつ取り上げて、今までにないおむすびを考案し、実際に握って写真に収め、カタロログにした。ポスターも制作し、これらをまとめてひとつの空間に展示した。このMUSUBIのコミュニケーションデザインは、日本の魅力をあらためて伝えるだけでなく、グローバルに広がるおむすびの可能性を提案している。(文責:梶田渉)
技術革新に伴う新しいモビリティの在り方ーー愛着の持てる空間、空間の交換性の提案
飯柴頼(メディア造形研究科)
推薦者:黄ロビン
自動車を居住空間と駆動部分に分離し、愛着という概念で室内空間を再定義、都市型生活を営む家族が使うミニヴァンの将来形として提案している。外形スタイルは斜張橋のイメージを取り入れ浮遊するキャビン居住空間をサスペンドする。愛着という概念を、単に形態や使い勝手のみに限定せず居心地、室内空間での体験、家族・友人と過ごす時間経過、サーヴィスなどにも拡大して捉えようとしておりユニークかつ新しい捉え方である。(文責:大島誠)

名古屋工業大学

戯遊の商法 -地方都市型カジノの提案-
森本創一朗(工学部 建築・デザイン工学科)
推薦者:伊藤孝紀
若者の購買意欲の減少とインターネットを使った購入方法によって、既存の百貨店や商店街は大きな痛手を負っている。そのようななか、岐阜市柳ケ瀬商店街を対象に、新しい遊びのコンテンツ(カジノ)を挿入することで、購買意欲に加え、遊ぶ行為を誘発し活性化に寄与する提案である。社会に一石を投じる可能性があることから推薦する。

名古屋市立大学

「小児の頭部腫瘍の放射線治療における位置姿勢保持装置のデザイン設計要件の抽出」
加藤悠介( 芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:國本桂史
国立研究開発法人国立成育医療センターとともに「小児の頭部腫瘍の放射線治療における位置姿勢保持装置のデザイン設計要件の抽出」を行い、現場での実証研究とともに小児におけるガンマ線治療に大いに貢献した。
「介護用ロボットアームの最適化デザイン設計要件・Optimization design of robot arm for nursing care Design design requirement」
菊地有美子(芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:國本桂史
ロボットハンドの研究において革新的な構造を研究し、医療現場での実証研究を行ない、今後のロボットアーム・ハンドの利用の可能性を前進させた。

愛知県立芸術大学

手からウロコの触図展
林子翔(美術研究科博士後期課程 デザイン領域)
推薦者:柴崎幸次
  『手からウロコの触図展』は、林子翔の研究テーマである触知図形を活用した作品の研究発表展である。
動物や昆虫、貝類などをモチーフとした様々なグラフィックを、触覚情報として置き換え、わかりやすく美しいデザイン開発を研究している。作品は、視覚障害者に伝達しやすい素材や制作方法を研究し、触読監修を経て修正を重ねる方法で開発しており、全盲から弱視、さらに晴眼者の方にもそれぞれの楽しみが見出せるコンテンツとして制作されている。
本展は2019年2月13日~17日名古屋市民ギャラリー矢田で開催した。出品した触図作品は、誰もが楽しめるグラフィック作品と、ユニバーサルデザインとしての製品開発プロセスも展示した。新聞等のメディアにも取り上げられ話題を呼び、遠方からの来場者も多く滞在時間も長い、総じて満足度の高い展覧会となった。また視覚と触覚を意識してピクトグラムを作りあげるグラフィックデザイン手法も独創性があり、視覚的なグラフィックとしても洗練され、図像のわかりやすさの追求にも繋がっていることも評価している。よって本展及び作品を、日本デザイン学会奨励賞として推薦する。

長岡造形大学

地域連携による摂田屋醸造製品のPRを目的とした6次産業ビジネスの確立
近藤祐未(造形研究科 イノベーションデザイン領域)
推薦者:板垣順平
推薦対象者である近藤祐未(以下対象者と記述)は,上記活動チームの中心となって長岡市内の中小企業や地元農業高校と協力しながら長岡の特産品である味噌や醤油を使った商品を開発し,販売等を行った.また,その活動をビジネスモデルとして「第3回NIIGATAビジネスアイデアコンテスト」に応募し,応募総数42組の中からグランプリを受賞した.デザイン・造形系の分野で当該コンテストのグランプリを受賞したのは初めてである.また,対象者は,この取り組みを修士研究のテーマとして,先般開催された日本デザイン学会第三支部研究発表会においても口頭発表を行った.対象者の研究は,地域・産業の活性化や大学の社会貢献の一助となり得る実践的な研究であり,デザイン・造形系の大学における地域連携や産学連携の在り方を示す研究であるため,対象者を推薦いたします.

愛知淑徳大学

商品販促における名刺デザインの提案
田中泰登(メディアプロデュース学部 メディアプロデュース学科 メディアコミュニケーション専修)
推薦者:宮田雅子
本作品は、店舗で使用される名刺のデザイン表現の可能性を探り、コミュニケーションツールのひとつとして提案した。伝統的な木工技術である組子の造形を取り入れた「建具店の名刺」、指輪のリングサイズを測ることができる「宝飾店の名刺」、香り加工を施した「パンケーキ店の名刺」など、五感に訴える作品を制作した。名刺としての可読性に加え、さまざまな印刷・加工の技術を用いて商品のイメージを強く印象づけることで、名刺のデザインの新たな可能性を意欲的に検討した点を高く評価した。
あやとりを再認識し伝承するデザイン ―「あやとりフォント」の制作を通じて―
 渡邉香純(メディアプロデュース学部 メディアプロデュース学科 メディアコミュニケーション専修)
推薦者:宮田雅子
昔あそびのひとつとして世界各国で親しまれている「あやとり」を題材とし、子どもだけでなく全世代の人々が楽しみながら創造的な遊びに親しむことができる作品を提案した。紐を使い、実際のあやとり遊びの要領で五十音の文字をつくることができる「あやとりフォント」の制作から、そのフォントを活用したロゴマークの制作、冊子『~ひらがなをつくって・まなぶ~ あいうえお あやとり事典』の制作へと展開し、密度の高い提案に仕上げた点を高く評価した。

北陸先端科学技術大学院大学

先端的医療デザインに関する研究
谷口俊平(先端科学技術研究科 先端科学技術専攻 知識科学系)
推薦者:永井由佳里 薮内公美
ウェルビーイング社会の実現に向けて、個人の生活におけるQoLを高める次世代型の医療デザイン開発研究に従事し、高い実績を示した。
Changes of Design Thinking in Complexity Science
Shen Tao(先端科学技術研究科 先端科学技術専攻 知識科学系)
推薦者:永井由佳里 薮内公美
デザイン思考研究が社会に普及したが、現実社会の問題はますます複雑化しており、従来の手法では解決策が得られにくくなっているとこが指摘されている。氏の研究は複雑性に対応するためのデザイン思考の改善策を検討し、SDGs等の社会課題に適合させることに成功した。
描画表現の認知構造についての研究
LI,MINGHUI(先端科学技術研究科 先端科学技術専攻 知識科学系)
推薦者:永井由佳里 薮内公美
知識創造に寄与するとされるスケッチを対象に、描画過程の認知構造の特徴を問堪える実験をおこない、創造性に影響を与える重要なファクターを特定した。

以上

平成29年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
学部枠2名・大学院前期課程(修士)枠2名、大学院後期課程(博士)枠2名/各所属機関

受賞者:

(推薦書提出順)

福井工業大学

沿岸地域における避難誘導に関する研究 -福井県高浜町和田地区をケーススタディとして-
藤田和秀(工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
本論文は,2016年に日本初(アジア初)のBLUE FLAGを取得した若狭和田ビーチを有する福井県高浜町和田地区を対象とした調査と,シミュレーションを基に,災害時の安全かつ円滑な避難計画の提案を行っている。
いつ,どこでででも起こり得る災害時の避難誘導をテーマに,シミュレーションのみに頼らず,詳細な現地調査を組み合わせた研究成果は現実に即している。また,避難計画の提案においても,データに基づく提案にとどまらず,当該地区の街並み,空間性にといったデザイン面に関する検討も行っている点も高く評価した。
継手仕口の技を取り入れた新しいジョイントのデザイン
田中隆司郎(工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
本論文は、伝統的な継手仕口の研究から独自のジョイントを開発し、新しい造形において活用することができている。ジョイント部分をポイントとして「魅せる」新たな造形のあり方を示すことができており,今後のプロダクトデザインへの展開が期待される。強度等構造についての評価は行われなかったが、デザインにあたり繰り返し試作を行っており粘り強い努力が感じられ,精度を高めるための独自のノウハウから,最終形態を導き出している。実寸モデルの制作についても高く評価した。

金城学院大学

共生のかたち~篠島グランピング計画~
外山香帆(生活環境学部 環境デザイン学科 住宅・都市環境コース)
推薦者:弓立 順子
人口減少と少子高齢化が進行し、主な産業である漁業の担い手の減少などの問題に直面している愛知県篠島に対し、観光客と島の住民、新しい施設と土地や自然とを「ふたつの要素の共生」「つなぐデザイン」を促す場としてグランピング施設を提案した。かつてゴルフ場であった敷地を、自然との接点を鮮明にし、五感を研ぎ澄ませて自然を感じる空間に蘇らせた。

愛知産業大学

紙による立体制作の研究
店橋良仁(造形学部 デザイン学科)
推薦者:佐々木尚孝
魚の形状を実際の観察に基づいて特徴を抽出して平面形状に分解し、手作りできる立体とした。子どもの工作だけでなく、水族館等での実物との親しみや自然保護意識の醸成に貢献できる。
イラストレーションによる社会問題の視覚化
小田亜未(造形学部 デザイン学科)
推薦者:佐々木尚孝
現在の社会的問題をカルタという表現形式に単純化し、誰でも楽しみながら問題の本質を言葉と絵で把握することができる。ゲームという形式を採用しており、能動的な学習理解をさせる仕組みを持っている。

北陸先端科学技術大学院大学

イノベーション創出のための連動型コミュニティデザイン研究
中田泰子(先端科学技術研究科 知識科学系 博士後期課程)
推薦者:永井由佳里・前川正実
中田泰子氏は、URAとして産学官連携の業務に携わりながら、デザイン思考や知識創造モデルの理論的研究とイノベーションデザインの方法論を適応し、コミュニィ間の相互作用を高めるアクションリサーチに取り組んだ。2件の国際会議を通し、北陸発の産学官連携マッチングイベント Matching HUB を金沢、小樽、熊本と連動的に実践可能な創出事例を示すことに成功した。2件の国際会議で研究発表し、コミュニティデザインの手法を普及する優れた研究であると認められる。
感性情報に基づく景観デザインの主観評価法の提案
由田 徹(知識科学研究科 博士後期課程)
推薦者:永井由佳里・前川正実
由田徹氏は、自身の建築家としての長年の経験を基盤に、地域の生活環境としてのまちづくりや古民家再生による文化再生に取り組みながら、従来の建築評価を超える、建築物と景観を一体化した評価法の構築に取り組んだ。感性評価の先行研究を調査し、主観尺度法を用いた新しい感性評価手法を提案し、その有効性を示した。国際会議に採択され、世界各国の研究者と議論を重ね、文化環境を重視した景観づくりの推進に貢献している。
気づきを誘発するグループワーク活動支援システムのデザイン
清野聖人(先端科学技術研究科 ヒューマンライフデザイン 修士)
推薦者:永井由佳里・前川正実
分散環境でのグループワークによるアイデアを創出することで、デザインの上流工程を活性化する創造性支援システムの開発・実装を行った。メンバー間のフィードバックにより気づきが誘発され、創造的なコミュニケーションが先行研究より長時間にわたり維持されることを示し、インタフェイスデザインの効果を発揮した。
Impact of ECS Design Features on the Performance of SMEs
Chiang Hua Ko(先端科学技術研究科 ヒューマンライフデザイン Master)
推薦者:永井由佳里・前川正実
ビジネスのコミュニケーションにおいてタイムマネジメントの効率化を通じて総合的に高いパフォーマンスを発現させるメディアデザインの提案を行った。実際に開発したシステムを、従来普及している技術と比較する調査を行い、どのような特徴がビジネスコミュニケーションの諸問題の改善に有効かを明らかにし、よりよいシステムを探索した。今後、改良を経て普及することが見込まれる。

椙山女学園大学

片手でコンタクトレンズ
阿部有里(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
脳卒中片麻痺障がい者を対象とした自助具の研究で、片手でコンタクトレンズを装着する装置に取り組んだ。試作制作と被験者実験を繰り返し、まぶたを押し上げる仕組みと、眼球を確認する仕組みを考案した。外部発表として、第20回国際福祉健康産業展ウェルフェア2017、第6回介護の日フェア介護福祉機器展、自助具フォーラム2017、日本デザイン学会第3支部研究発表会で研究発表と作品展示を行った。1年間の取り組みを高く評価した。
片手でミニドレッサー
梅原愛美(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
脳卒中片麻痺障がい者を対象とした自助具の研究で、片手で化粧品の固定とキャップが取り外しできる装置に取り組んだ。道具としてではなくインテリアに溶け込むデザインを考案した。外部発表として、第20回国際福祉健康産業展ウェルフェア2017、第6回介護の日フェア介護福祉機器展、自助具フォーラム2017、日本デザイン学会第3支部研究発表会で研究発表と作品展示を行った。1年間の取り組みを高く評価した。

名古屋学芸大学

名古屋伝統工芸染色を用いた服飾表現
佐橋菜月( メディア造形研究科 メディア造形専攻)
推薦者:黄ロビン
名古屋友禅と有松・鳴海絞りを用いた作品制作のために、詳細なヒヤリングを行い技術や方法を整理し、文献からも確認することができない道具の名称や形状を後世に伝える知としてまとめる研究論文には意義があり、日本の伝統工芸やきものに対する愛情が強く感じられる。
作品においては、熱可塑性素材ではない天然繊維による立体形成とその形状保持に挑戦してテキスタイルおよびアパレル作品を制作した。前例となるサンプルが皆無に等しい状況下での制作であり、オリジナリティの高さが評価に値する。
(文責:内田和邦)
服装造形におけるラッフルに関する研究
錦見淳子(メディア造形研究科 メディア造形専攻)
推薦者:黄ロビン
通常ドレーピングで仕上がり形状を確認する服飾の装飾であるラッフルを、使用素材の特質、原料、織り組織、厚さ、地の目など細かく実験データを取集し、一定の結果を導いている。この実験データを基に男女のデザインを制作している。
主要素材も通常副資材であるものを使用し、制作者のメッセージがある作品に仕上がっている。
(文責:炭釜啓人)
LINEAR-触覚UIのIoTヘッドフォンの研究と提案
弟子丸哲也(メディア造形学部 デザイン学科 スペースプロダクトデザイン)
推薦者:黄ロビン
IoTの時代における触覚制御の新型ヘッドフォンの提案である。タッチパネルを用いた制御システムは特徴的で、視覚障がい者も健全者も使用可能な提案だ。外観形態と機能性とのバランスがうまく、美しいデザインが出来た。
周到な調査に基づき構想を展開し、綿密な設計過程を経て、完成度の高いデザイン。特に試作・検討・修正諸作業の積み重ねを高く評価したい。
(文責:黄ロビン)
22歳のなかみ (卒業制作)
小澤ことは(メディア造形学部 デザイン学科 スペースプロダクトデザイン)
推薦者:黄ロビン
この作品は、四年制大学を卒業して社会に出る直前の学生を中心に、22歳の色々な人の考え方や価値観とその背景である人生を見て考えることができるように、インタビューを通じて、各自のアーカイブを14枚の大型パネルを引き出し式に展示して見せることで、場のデザインを行ったものであり、高く評価できる。

名古屋工業大学

くらしを分つムラ
奥村健一朗(建築・デザイン学科)
推薦者:伊藤孝紀
カバタのすゝめ
吉田夏稀(建築・デザイン学科)
推薦者:伊藤孝紀

名古屋市立大学

ハイブリッド手術室対応型の電気メスのデザイン要件の研究
鈴木美帆(名古屋市立大学産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:國本桂史
外科手術で用いる電気メスの機能とその運用方法とを新たに設計、試作、検証し、実用化に向けたデザイン要件の抽出を行い、ハイブリッド手術室対応型の使いやすい電気メスとその使用法を提案した。試作モデルのコンセプトはバイオリン弓把持法でのメス操作が可能な新しい電気メスであり、現場調査、プロトタイピング、医療従事者による使用感の検討、構造解析が適切に行われた。以上から、プロダクトデザイン研究として高く評価する。なお本研究の成果は、平成29年度日本デザイン学会第3支部研究発表会で発表された。
(文責:加藤大香士)
患者に対する病室内の音環境に関するデザイン要件の研究
谷上昂(名古屋市立大学産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:國本桂史
入院患者の安静を阻害する騒音を調査し、最適な病室環境づくりのための病室空間の調査に基づき、病室内の音環境を改善するデザイン提案を行った。吸音・遮音が可能なタイルを並べて敷き詰めることにより、手軽に貼付場所や面積を調節できる開発コンセプトにした。タイルの材質検討、表面加工の吸音・遮音特性の周波数解析、騒音計測等が適宜おこなわれ、最終デザインが導出された。以上から、プロダクトデザイン研究として高く評価する。なお本研究の成果は、平成29年度日本デザイン学会第3支部研究発表会で発表された。
(文責:加藤大香士)

以上

平成28年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
学部枠2名・大学院枠2名/各所属機関

受賞者:

(推薦書提出順)

北陸先端科学技術大学院大学

共創人材育成プロセスの考察-欧州大学教育の事例研究-
岡田侑里(知識科学研究科)
推薦者:前川正実
一般的に、デザイン活動で優れた成果を挙げる為には、エンジニアや営業などとの共創の成功が要点のひとつである。共創人材育成をいかに計画、実施、検証するかという点については、各々の教育担当者の経験、対象学生の属性や状態等に応じて工夫されてきている実情がある。結果的に、従前の共創人材育成の方法は暗黙的で属人的といえる。この実情に鑑み、本学生の研究は、共創人材育成に関する暗黙知を形式知化するための試みである。欧州の教育機関で共創人材教育に携わる4名の教育者と、シンガポールで次世代教育に関わるデザイナー1名の合計5名の実践者からヒアリングし、得られた質的データの分析を行い、優秀な研究成果を収めたと認められるため推薦する。

長野大学

ジオウを使用した商品デザインの提案
土田ひかり(企業情報学部 企業情報学科 デザインコース)
推薦者:禹在勇
土田ひかりさんの研究は、農業デザインの一環として取り組み、地域資源である「ジオウ」による地域活性の可能性について、信州上田産「ジオウ」を用いた商品開発やパッケージデザインを研究し、「ジオウ」入りの入浴料、化粧水、石鹸、グリム等、地域資源「地黄」を活かした 6 次産業化に「信州上田薬草の会」と共に、継続可能な農村デザイン・地域創生に繋がる活動を行った。これから、さらなる農村デザインの研究が期待できる。
地域活性化のための農業デザイン ー長野県上田市「稲倉の棚田」パッケージデザインー
田堂 玲(企業情報学部 企業情報学科 デザインコース)
推薦者:禹在勇
田堂玲さんの研究は、地域資源として取り上げ、日本の棚田百選に選ばれた稲倉の棚田であり、自然の傾斜を利用して食と農を考え、先人たちによって創られた。山の斜面の曲線を活かして造られた棚田は、芸術品のようなものであり、先人の知恵がそのまま残されている。このような棚田において、農村デザインの一環として、農・学・官連携による再生プロジェクトを実施し、「稲倉の棚田」の米袋、お酒のラベル、ハッピ、帽子、のぼり旗などのデザイン提案を行った。今後、さらなる様々な農業デザインが期待される。

椙山女学園大学

鉄道車両空間の各種寸法の変遷に関わる研究
能村可奈子(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
鉄道車両の各種寸法の変遷を車輌構造の変遷と日本人の身長の変化をキーワードに定量的に分析した。実測に基づいた地道な研究を評価した。(滝本)
crisantemo(菊)
加藤万智(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
彼女の作品は昨年の美濃あかりアートフェスティバルに出品し、美濃市のアート展実行委員会より作品供与依頼が要請され、また、JIPA(日本インテリアプランナー協会)の優秀賞を受けました。その結果は、彼女の普段の努力の賜物であり、他の模範としてこれを推薦いたします。(雨宮)

愛知産業大学

ペンギンの造形を活かした空間表現
柴田紗衣(造形学部 デザイン学科 視覚・情報デザインコース)
推薦者:佐々木尚孝
ペンギンのキャラクター形状の手彩色画を平屋建造物の窓や屋根に相当数配置し、白い屋根を氷原、天井を水面、室内空間を海中に見立てた空間インスタレーション作品である。風になびくペンギンの群れ、海中を泳ぐペンギンの流れが従来の空間とは異なるイメージを想起させる楽しい作品となっており、その発想と労力に対して称賛し、推薦する。

福井工業大学

ことばこ 五感で楽しむ繰り返し言葉
楠 大和(工学部 デザイン学科 プロダクトデザインコース)
推薦者:池田岳史
「キラキラ」,「カタカタ」,「チクチク」といった繰り返し言葉に着目し,それらを感覚的に捉えることのできる素材を収めた「視覚の箱」,「聴覚の箱」,「触覚の箱」を作品とした。この作品は日本語を学んでいる外国人,幼児などをターゲットとしたコミュニケーションツールである。
我々が日常的に用いている繰り返し「言葉」を「見る」,「聴く」,「触る」ことによって意味を知りながら楽しむことができるコミュニケーションツールとなっている。本作品では,特にその発想,素材や形状など意味を伝える工夫といった過程,それらを最終的に実用性のあるツールとしてまとめた点を高く評価した。
地域の原材料と文化を活かした製品デザイン 「かやのなかパーティション」をモデルケースとした開発
景山直恵(工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
開発途上国において生活向上の鍵となる製品開発を目的として,麻を使用する蚊帳をモデルケースとした研究である。開発途上国においては,必ずしも電力等インフラ整備が十分ではない地域もあるため,そのような環境下でも産業として成立しうる製品開発を念頭に日本の伝統産業に着目した。特に地元福井の「越前蚊帳」,「越前和紙」の技術と,対象とする開発途上国で入手可能な素材を用いて製品化することを検討している。本研究では,素材入手,製造環境といった現地調査を実際にタイのランパーン市において行い,問題点を分析している点,その結果を基に麻を使用した蚊帳のモデルケースに反映し,提案をまとめるなど,実際に現地で産業化することを強く意識した研究であるといった点を高く評価した。

名古屋学芸大学

addigraph
杉田真由(メディア造形学部 デザイン学科 SPDコース)
推薦者:黄ロビン
高校生(大学受験生)に特化したシリーズ筆記具の制作である。
百人を超えた大規模な基礎調査に基づき、構想を展開した。プロトタイピングしてユーザビリティ検証をし、フィードバックしてから修正して、再び検証を行ったことを高く評価する。
子供のバランス感覚と足の皮膚感覚を鍛える室内遊具
金森 栞(メディア造形学部 デザイン学科 SPDコース)
推薦者:黄ロビン
綿密なプログラムにしたがって、完成度の高い作品を制作した。実際に保育園に行ってユーザビリティ検証したことも評価したい。
内臓感覚を対象とした造形表現に関する研究と実践
所 遥菜(メディア造形研究科)
推薦者:黄ロビン
大学院一年生の頃から2年間にわたり制作し続けてきた彼女のソフト・スカルプチュアに見られる有機的な痕跡と表層を追求する一連の制作は、内臓感覚を触発する素材、形態 (頭部の無い人型)、縫う行為、空間配置、そして身体尺を超えた大きさなど、展示毎に考察し新たな展開をし続けた成果であり、研究・作品共に一人作家としても評価できる。

名古屋市立大学

歯科口腔外科用新型麻酔インジェクターのデザイン設計要件の抽出
二村 龍太郎(芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:國本桂史、加藤大香士
歯科口腔外科用の局所麻酔用注射器のデザイン研究開発を行い、従来型の注射筒の問題点を明確にし、患者の視点、術者の視点、また運用の視点からスタイリングと内部構造を総括的にデザインしたことを評価したため。
介護用ロボットアームのデザイン設計要件の抽出
村田 諒(芸術工学部 情報環境デザイン学科)
推薦者:國本桂史、加藤大香士
将来の介護労働を担う目的で、人間の腕・手の骨格と筋の構造、機能を模したヒューマノイドロボットアーム・ハンドのデザイン開発を担当し、プロダクトデザイン研究室にて行われた先行研究を進化させることに貢献したため。

名古屋工業大学

農ある街の修景
福田雄太郎(工学部 建築・デザイン学科)
推薦者:伊藤孝紀
対象地域のことを詳細にサーベイして、農業をライフスタイルに取り込んだリアリティあるデザイン提案のため推薦する。
表出する居所
杉山弓香(工学部 建築・デザイン学科)
推薦者:伊藤孝紀
既存商店街と子ども達の心理を把握し、建築空間に落とし込んだ創造的なデザイン提案のため推薦する。

以上

平成27年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
2名/各所属機関(大学、大学院を持つ機関は各1名

受賞者:

(推薦書提出順)

福井工業大学

「漉漆」 ~和紙と漆の器~
堀塲 建太(工学部 デザイン学科 プロダクトデザインコース)
推薦者:池田岳史
日本に数多くある伝統工芸に目を向け,和紙,漆を用いた新たな魅力溢れる器の制作を実験的に行った成果を発表した。
地元福井県の伝統工芸である和紙,漆を用い,地域産業としての今後の可能性を示唆する成果を得ている点が評価された。

福井工業大学大学院

温泉街活性化のための映像表現 -あわら市中心市街地を事例として-
小南 秀一(工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
本研究では,様々な映像表現手法の比較検討,映像表現に用いる地域イメージの抽出といった課程を経て制作された映像作品の実空間での発表,評価を行っている。
具体的には,あわら温泉地域の活性化を目的としたインタラクティブ映像表現作品の制作と評価結果を発表した。
地域問題を扱い,その成果から映像による活性化の可能性まで言及できた点が評価された。

椙山女学園大学

Stit Chair
山下 愛(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
椅子張り縫製の視点から新しいデザインに取り組んだオリジナルデザインを評価した。
反射材パンプスバンド
チャン マイリン(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
実験を繰り返し実用値を求めた研究内容を評価した。

名古屋学芸大学大学院

日本と韓国のパッケージデザインから見える、似ているようで似ていない文化
宮内萌(メディア造形学部 メディア造形研究科)
推薦者:黄ロビン
自らの現地取材と、日韓両国の延べ600人の面接とインターネット調査によるアンケート調査を実施し、お互いのパッケージデザイン比較から両国の文化の共通項と違いを導き出し、その結果報告を分かりやすく可視化し展示発表を行った。更にアンケートの共通項を元に、両国に受け入れられる「米、牛乳、洗剤」のパッケージ案を試作した。これら一連の研究活動を高く評価する。

名古屋学芸大学

地域おこしのデザインーー八百津
土屋小春(メディア造形学部 デザイン学科 ビジュアルコミュニケーションデザインコース)
推薦者:黄ロビン
何年後かになくなってしまうかもしれない「消滅可能性都市」と指定されている岐阜県加茂郡八百津町。自身が育った八百津の魅力を掘り起こし、「であう」「つくる」「くらす」という三つのキーワードから、町歩き、手作り教室、暮らしの情報を改めて発信することで、地域の活性化を促すコミュニケーションデザインを高く評価する。

長野大学

上田産ジオウ(地黄)を利用した入浴剤のデザイン
郭 庚煕(企業情報学部 企業情報学科 デザインコース)
推薦者:禹在勇
郭 庚煕さんの研究は、地域資源である「地黄」による地域活性の可能性について、信州上田産「ジオウ」を用いた商品開発やパッケージデザインを研究し、「ジオウ」入りの化粧水、石鹸、グリム等、地域資源「地黄」を活かした 6 次産業化に「信州上田薬草の会」と共に、継続可能な農村デザイン・地域活性化に繋がる活動を行った。これから、さらなる農村デザインの研究が期待できる。
地域活性化のための農村デザインー長野県上田市「稲倉の棚田」再生プロジェクトー
高橋 真央(企業情報学部 企業情報学科 デザインコース)
推薦者:禹在勇
高橋 真央さんの研究は、地域資源として取り上げ、日本の棚田百選に選ばれた稲倉の棚田であり、自然の傾斜を利用して食と農を考え、先人たちによって創られた。山の斜面の曲線を活かして造られた棚田は、芸術品のようなものであり、先人の知恵がそのまま残されている。このような棚田において、農村デザインの一環として、農・学・官連携による再生プロジェクトを実施し、「稲倉の棚田」保全活動に取り組み、今後、実際の製品化に向けた様々なデザインの実用化が期待される。

愛知県立芸術大学大学院

トヨタ産業技術記念館20周年記念プロジェクションマッピング 「未来へ続く夢」
杉森順子(美術研究科 デザイン領域)
推薦者:柴崎幸次
本作品は、トヨタ産業技術記念館開館20周年特別展「喜一郎の夢・その後」展において上映された、エントランスホールでの3壁面プロジェクションマッピングによる映像(7分)作品である。
室内の大空間や展覧会場等でのプロジェクションマッピングを活用したデザイン手法の研究作品として、公共性の高い場所での作品発表を実施し効果を検証したことなど、優れた研究及び制作活動として評価している。

愛知産業大学

平和教育についての研究 ~戦争体験者の語りからの絵本制作授業~
氏家 慶子(造形学部(通信教育部) デザイン学科 グラフィックデザイン)
推薦者:廣瀬伸行
中学校における平和教育の取り組みと美術教育を組み合わせた指導案の研究を行った。今ある平和と今後について考えさせる授業デザインを目指し、戦争体験者を独自取材した映像教材に基づき、生徒のディスカッションから絵本制作につなげるていく一連の教材作成と指導方法の提案と、中学校美術部での実践と検証が発表された。社会的な着眼点と実践的な研究に基づいた提案に、今後の継続とさらなる発展を期待して評価した。

名古屋市立大学

新型カテーテルの最適化デザイン設計に関する研究 -origamiからのアプローチ
島田 達(芸術工学研究科 産業イノベーションデザイン領域)
推薦者:國本桂史
血管カテーテルによって動脈瘤を安全裏に処置する新しいデバイスのアイデアと方法論とを提案した。origamiのユニークな手法を用い、円筒状構造体の直径を自在に変化させて血管内壁に密着し、かつ屈曲する血管内壁にフレキシブルにフィットする特性をもつシーリングデバイスをカテーテルに封入して動脈瘤患部まで到達し、当該箇所で展開して局所的に血管内壁をシーリングできる。これにより、動脈瘤に血液が流入せず、かつ生体との高い親和性を維持することまでを提案している。新しい動脈瘤治療デバイスの可能性を高く評価した。
医療行為に使用する眼鏡の最適化デザイン設計要件の抽出に関する研究
本田 光太朗(芸術工学研究科 産業イノベーションデザイン領域)
推薦者:國本桂史
医療行為(特に手術)において、視線に合わせて頭部を下方に傾けるため、眼鏡が前方あるいは下方にずれる可能性が高い。現状では鼻に掛かるブリッジ部分にテープの一端を巻き、他端を上方の額に貼って固定するなど工夫がされているが、汗や皮脂で長時間もたない、眼鏡の自重により次第にテープが剥がれてくる、途中で眼鏡の姿勢を直す際に不衛生になるなどの問題がある。そこで、固定(安定)機能を重視した次世代の医療従事者用眼鏡のデザイン提案が行われた。力学的・構造学的に適切な提案がなされ、また情報端末として医療行為中にリアルタイムで各種生体情報の表示や重ね合わせによるAR, MR用途も提示された。画期的な医療行為用スマート眼鏡デバイスの開発が期待される。

以上

平成26年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
2名/各所属機関(大学、大学院を持つ機関は各1名)
方 法
各機関に所属するデザイン学会会員が選考し、推薦書を学生賞担当幹事に送付(必ずしも所属機関代表者や学科等の許諾をえる必要はない)
表 彰
第3支部から賞状データを送付し、各機関にて印刷して学位授与式にて授賞

受賞者:

福井工業大学大学院

病院における参加型アート&デザインの効果
畠中 勇樹(工学研究科社会システム工学専攻デザイン学コース)
推薦者:西尾浩一

福井工業大学

Whisk 水田初期除草ロボットモビリティ
塚田 健太郎(工学部デザイン学科プロダクトデザインコース)
推薦者:西尾浩一

名古屋学芸大学

Polygom
柿澤 佑輔(メディア造形学部 デザイン学科プロダクトデザインコース)
推薦者:黄ロビン
Sakura Shelter
尾方 美波(メディア造形学部 デザイン学科プロダクトデザインコース)
推薦者:黄ロビン

愛知産業大学

現代人のための安らぐ空間及びモノの研究・制作/「Petal」
木全 麻子(造形学部デザイン学科)
推薦者:佐藤延男・佐々木尚孝

金城学院大学

MANEKINEKO ~ラッキーゴッド
坂井 美咲(生活環境学部 環境デザイン学科)
推薦者:弓立順子

椙山女学園大学

心理評価と体圧分布を用いた複合クッション材の座り心地予測に関する研究
石井 彩華(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
タルト専用包丁の研究
大島 佳奈(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人

長野大学

地域資源としての温泉と病院に関する研究
白 柳爛(企業情報学部 デザインコース)
推薦者:萬在勇
信州の文化を用いた粉末飲料「茶の実」の提案
滝沢 啓(企業情報学部 デザインコース)
推薦者:萬在勇

名古屋市立大学

医療・看護領域における移動装置のデザイン設計要件に関する研究
鶴見 慎吾(芸術工学研究科 博士前期課程)
推薦者:國本桂史
新しく使いやすい電気メスのデザイン設計要件に関する研究
野村 綾菜(芸術工学研究科 博士前期課程)
推薦者:國本桂史

以上

平成25年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」

日本デザイン学会第3支部では、支部会員のデザイン活動や研究活動の発表の場として、研究発表会、懇親会を開催し、会員間の交流を 促進して参りました。これまでの研究発表会においても、学生・大学院生によって将来性を感じさせる優秀な作品や研究成果が発表され、学生間の刺激や交流が 図られてきたと考えています。
昨年度より、日本デザイン学会の学生会員制度スタートといった状況を踏まえ、支部幹事会において、学生・大学院生のデザイン活動、研究活動の評価のための学生表彰制度と学生間交流の活発化を目的に とした学生会を順次スタートさせています。
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平成24年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」

日本デザイン学会第3支部では、支部会員のデザイン活動や研究活動の発表の場として、研究発表会、懇親会を開催し、会員間の交流を促進して参りました。これまでの研究発表会においても、学生、大学院生によって将来性を感じさせる優秀な作品や研究成果が発表され、学生間の刺激や交流が図られてきたと考えています。

これまでの成果、日本デザイン学会の学生会員制度スタートといった状況を踏まえ、支部幹事会において議論した結果、学生、大学院生のデザイン活動、研究活動の評価のための学生表彰制度と学生間交流の活発化を目的にとした学生会を順次スタートさせることとしました。この内、学生表彰制度につきましては、各所属機関(大学、大学院、短期大学)において優秀な研究、制作活動を行った学生、大学院生を対象とした奨励賞と、第3支部研究発表会においての優秀な研究発表、ポスター発表を対象とした研究発表学生賞の2制度を設けることとし、今年度よりスタートさせます。

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