Monthly Archives: March 2017

第4回日本デザイン学会第3支部幹事会議事録

日 時

平成29年2月25日13:00~16:00

場 所

名古屋学芸大学

出席者

滝本支部長、池田幹事長、中西幹事、加藤幹事、西尾幹事、廣瀬幹事、
黄、酒井各オブザーバー

欠席者

佐々木副支部長

議事録担当

滝本

敬称略

報告事項

  1. 前回議事録確認は原案通り承認された。
  2. 第8回理事会報告(12/17開催)配布資料をもとに報告がなされた。
  3. 第9回理事会報告(2/4開催)配布資料をもとに報告がなされた。

審議事項

1.平成28年度支部研究発表会関連について(中西幹事)

配布資料を基に説明がなされた。

  • タイムテーブルについて、午後の部に休憩を入れる。午前の部は3件、午後の部は4件+4件で発表を行う。午後の部の後半座長に加藤先生と森下先生を追加することで承認された。
  • 会場の警備員と学生の配置の説明があり承認された。
  • 受付は滝本研が担当する。当日の領収書と当日用参加申込書は滝本が準備する。
  • 会場撮影は中西研究室と滝本研究室からカメラマンを出す。
  • ポスター会場については下見の結果、ギャラリーで行うことで承認された。
2.平成28年度「研究発表会概要集」関連について(西尾幹事)
  • 概要集原稿の受取原稿が示された。フォーマットに合わないものは原稿の修正依頼をすることで合意された。再提出期限は3/3までとする。3/6~7に入稿する。
  • 印刷製本部数は100冊とすることで承認された。
  • 納品先は名古屋学芸大学、振込担当:滝本
3.研究発表会の優秀発表賞の表彰準備状況について(黄オブザーバー)
  • 配布資料を基に説明がなされた、日本デザイン学会第3支部の上に「一般社団法人」を入れることで承認された。当日の賞状は黄オブザーバーが準備する。
  • 受賞対象人数について、A会場:3名、B会場:3名、ポスター発表:3名とすることで承認された。また、社会人学生は対象から外す。
4.平成28年度第3支部奨励賞スケジュール(廣瀬幹事)
  • 受賞者と指導教員講評の受取状況の報告があった。表彰状データに「一般社団法人」を加筆し、2017.03.05表彰状データの発送を行う。(担当:廣瀬幹事)(原稿担当:滝本)
  • 2017.03にWeb掲載を行う。
5.継続審議事項:平成29年度「研究発表会概要集(案)」について(滝本)
  • 名称変更案:「日本デザイン学会第3支部活動報告集」
  • 掲載内容案:従来の研究発表概要集+活動報告(査読無)
  • 活動報告フォーマットは旧特集号に準じる(H28年度の決議事項)
  • 予算の見直し

上記の内容で審議したが、名称変更・査読無論文の価値・査読の場合のスケジュール等の問題点が上がり、継続審議となった。

■次回幹事会

2017年3月18日(土)12:15~13:00

欠席予定者:池田幹事長・廣瀬幹事

平成28年度「日本デザイン学会奨励賞第3支部」報告

名 称
日本デザイン学会奨励賞第3支部
目 的
表彰制度による学生の研究・制作活動に対する評価
対 象
日本デザイン学会第3支部会員(教員)在籍の大学院、大学、短期大学において、 特に優秀な研究、制作を行った学生、大学院生
人 数
学部枠2名・大学院枠2名/各所属機関

受賞者:

(推薦書提出順)

北陸先端科学技術大学院大学

共創人材育成プロセスの考察-欧州大学教育の事例研究-
岡田侑里(知識科学研究科)
推薦者:前川正実
一般的に、デザイン活動で優れた成果を挙げる為には、エンジニアや営業などとの共創の成功が要点のひとつである。共創人材育成をいかに計画、実施、検証するかという点については、各々の教育担当者の経験、対象学生の属性や状態等に応じて工夫されてきている実情がある。結果的に、従前の共創人材育成の方法は暗黙的で属人的といえる。この実情に鑑み、本学生の研究は、共創人材育成に関する暗黙知を形式知化するための試みである。欧州の教育機関で共創人材教育に携わる4名の教育者と、シンガポールで次世代教育に関わるデザイナー1名の合計5名の実践者からヒアリングし、得られた質的データの分析を行い、優秀な研究成果を収めたと認められるため推薦する。

長野大学

ジオウを使用した商品デザインの提案
土田ひかり(企業情報学部 企業情報学科 デザインコース)
推薦者:禹在勇
土田ひかりさんの研究は、農業デザインの一環として取り組み、地域資源である「ジオウ」による地域活性の可能性について、信州上田産「ジオウ」を用いた商品開発やパッケージデザインを研究し、「ジオウ」入りの入浴料、化粧水、石鹸、グリム等、地域資源「地黄」を活かした 6 次産業化に「信州上田薬草の会」と共に、継続可能な農村デザイン・地域創生に繋がる活動を行った。これから、さらなる農村デザインの研究が期待できる。
地域活性化のための農業デザイン ー長野県上田市「稲倉の棚田」パッケージデザインー
田堂 玲(企業情報学部 企業情報学科 デザインコース)
推薦者:禹在勇
田堂玲さんの研究は、地域資源として取り上げ、日本の棚田百選に選ばれた稲倉の棚田であり、自然の傾斜を利用して食と農を考え、先人たちによって創られた。山の斜面の曲線を活かして造られた棚田は、芸術品のようなものであり、先人の知恵がそのまま残されている。このような棚田において、農村デザインの一環として、農・学・官連携による再生プロジェクトを実施し、「稲倉の棚田」の米袋、お酒のラベル、ハッピ、帽子、のぼり旗などのデザイン提案を行った。今後、さらなる様々な農業デザインが期待される。

椙山女学園大学

鉄道車両空間の各種寸法の変遷に関わる研究
能村可奈子(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
鉄道車両の各種寸法の変遷を車輌構造の変遷と日本人の身長の変化をキーワードに定量的に分析した。実測に基づいた地道な研究を評価した。(滝本)
crisantemo(菊)
加藤万智(生活科学部 生活環境デザイン学科)
推薦者:滝本成人
彼女の作品は昨年の美濃あかりアートフェスティバルに出品し、美濃市のアート展実行委員会より作品供与依頼が要請され、また、JIPA(日本インテリアプランナー協会)の優秀賞を受けました。その結果は、彼女の普段の努力の賜物であり、他の模範としてこれを推薦いたします。(雨宮)

愛知産業大学

ペンギンの造形を活かした空間表現
柴田紗衣(造形学部 デザイン学科 視覚・情報デザインコース)
推薦者:佐々木尚孝
ペンギンのキャラクター形状の手彩色画を平屋建造物の窓や屋根に相当数配置し、白い屋根を氷原、天井を水面、室内空間を海中に見立てた空間インスタレーション作品である。風になびくペンギンの群れ、海中を泳ぐペンギンの流れが従来の空間とは異なるイメージを想起させる楽しい作品となっており、その発想と労力に対して称賛し、推薦する。

福井工業大学

ことばこ 五感で楽しむ繰り返し言葉
楠 大和(工学部 デザイン学科 プロダクトデザインコース)
推薦者:池田岳史
「キラキラ」,「カタカタ」,「チクチク」といった繰り返し言葉に着目し,それらを感覚的に捉えることのできる素材を収めた「視覚の箱」,「聴覚の箱」,「触覚の箱」を作品とした。この作品は日本語を学んでいる外国人,幼児などをターゲットとしたコミュニケーションツールである。
我々が日常的に用いている繰り返し「言葉」を「見る」,「聴く」,「触る」ことによって意味を知りながら楽しむことができるコミュニケーションツールとなっている。本作品では,特にその発想,素材や形状など意味を伝える工夫といった過程,それらを最終的に実用性のあるツールとしてまとめた点を高く評価した。
地域の原材料と文化を活かした製品デザイン 「かやのなかパーティション」をモデルケースとした開発
景山直恵(工学研究科 社会システム学専攻 デザイン学コース)
推薦者:池田岳史
開発途上国において生活向上の鍵となる製品開発を目的として,麻を使用する蚊帳をモデルケースとした研究である。開発途上国においては,必ずしも電力等インフラ整備が十分ではない地域もあるため,そのような環境下でも産業として成立しうる製品開発を念頭に日本の伝統産業に着目した。特に地元福井の「越前蚊帳」,「越前和紙」の技術と,対象とする開発途上国で入手可能な素材を用いて製品化することを検討している。本研究では,素材入手,製造環境といった現地調査を実際にタイのランパーン市において行い,問題点を分析している点,その結果を基に麻を使用した蚊帳のモデルケースに反映し,提案をまとめるなど,実際に現地で産業化することを強く意識した研究であるといった点を高く評価した。

名古屋学芸大学

addigraph
杉田真由(メディア造形学部 デザイン学科 SPDコース)
推薦者:黄ロビン
高校生(大学受験生)に特化したシリーズ筆記具の制作である。
百人を超えた大規模な基礎調査に基づき、構想を展開した。プロトタイピングしてユーザビリティ検証をし、フィードバックしてから修正して、再び検証を行ったことを高く評価する。
子供のバランス感覚と足の皮膚感覚を鍛える室内遊具
金森 栞(メディア造形学部 デザイン学科 SPDコース)
推薦者:黄ロビン
綿密なプログラムにしたがって、完成度の高い作品を制作した。実際に保育園に行ってユーザビリティ検証したことも評価したい。
内臓感覚を対象とした造形表現に関する研究と実践
所 遥菜(メディア造形研究科)
推薦者:黄ロビン
大学院一年生の頃から2年間にわたり制作し続けてきた彼女のソフト・スカルプチュアに見られる有機的な痕跡と表層を追求する一連の制作は、内臓感覚を触発する素材、形態 (頭部の無い人型)、縫う行為、空間配置、そして身体尺を超えた大きさなど、展示毎に考察し新たな展開をし続けた成果であり、研究・作品共に一人作家としても評価できる。

名古屋市立大学

歯科口腔外科用新型麻酔インジェクターのデザイン設計要件の抽出
二村 龍太郎(芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科)
推薦者:國本桂史、加藤大香士
歯科口腔外科用の局所麻酔用注射器のデザイン研究開発を行い、従来型の注射筒の問題点を明確にし、患者の視点、術者の視点、また運用の視点からスタイリングと内部構造を総括的にデザインしたことを評価したため。
介護用ロボットアームのデザイン設計要件の抽出
村田 諒(芸術工学部 情報環境デザイン学科)
推薦者:國本桂史、加藤大香士
将来の介護労働を担う目的で、人間の腕・手の骨格と筋の構造、機能を模したヒューマノイドロボットアーム・ハンドのデザイン開発を担当し、プロダクトデザイン研究室にて行われた先行研究を進化させることに貢献したため。

名古屋工業大学

農ある街の修景
福田雄太郎(工学部 建築・デザイン学科)
推薦者:伊藤孝紀
対象地域のことを詳細にサーベイして、農業をライフスタイルに取り込んだリアリティあるデザイン提案のため推薦する。
表出する居所
杉山弓香(工学部 建築・デザイン学科)
推薦者:伊藤孝紀
既存商店街と子ども達の心理を把握し、建築空間に落とし込んだ創造的なデザイン提案のため推薦する。

以上